レグザRB-A1S:”ながら聴き”という選択肢。その利点と懸念

テレビメーカーとして知られるレグザが、意外にもイヤホン市場に参入した。その第一弾が「ながら聴き」を標榜するオープンイヤー型ワイヤレス機器「RB-A1S」である。テレビで培った音響技術が、この小型機器にどう活かされているのか、冷静にその実態を見る。

RB-A1Sの主要な特徴は、周囲の音を遮断せず、音楽や通話を同時に楽しむ「ながら聴き」を主眼に置くことだ。耳元に小型スピーカーを配置する形式は、耳を塞ぐことによる圧迫感を抑え、長時間の使用にも向く。特にレグザ製テレビとの連携を意識しており、低遅延での音声送信は、動画視聴やゲーム用途で利点となるだろう。

しかし、この種の製品には避けて通れない懸念も存在する。開放型である以上、音質は密閉型の高級機には及ばないのが現実だ。また、音漏れは避けられず、図書館や静かなオフィスなど、周囲への配慮が必要な場面では使いづらい。完全な没入感を求めるユーザーには不向きであり、あくまで「ながら聴き」という利用目的が明確な層に向けたものと理解すべきだろう。普遍的な高性能イヤホンを求めるならば、別の選択肢も視野に入れるべきである。

特定の環境下でテレビ音声を遅延なく、かつ耳を塞がずに聞きたい。そういった需要には合致する。だが、万人が満足する製品ではない。自身の利用状況をよく吟味する必要がある。

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